日本電子専門学校 コンピュータネットワーク研究科は1月22日,情報処理技術者試験に出題されるアセンブラ言語CASLを実行する「openCASL」をオープンソース・ソフトウエアとして公開した。Windows版とLinux版のバイナリも同時に公開した。これまでにも無償のCASL実行環境はあったが,オープンソースのものは初めてという。

 openCASLはアセンブリ言語をアセンブルする「oca(OpenCASLAssembla)」と「oce(OpenCometEmulator)」の2つのプログラムからなる。Linux版バイナリはRed Hat Linux 9上のgccで,Windows版のバイナリはWindows上のBorland C++でコンパイルした。いずれも配布ライセンスはGPLであり,改変して再配布することが可能。

 「無償のソフトウエアでは再配布の自由,改造の自由が保証されていないため,1CD LinuxのKNOPPIXに搭載する際には作者の方の了解を得るなど不自由な面が残っていた。また,プログラムの改造の自由もなかった」(日本電子専門学校 コンピュータネットワーク研究科 情報系主任研究員 小菅貴彦氏)。openCASLは,再配布の自由,改造の自由が保証されたGPLライセンスで配布するために,既存のプログラムを流用せずフルスクラッチで作成したという。

 openCASLは日本電子専門学校 コンピュータネットワーク研究科のホームページからダウンロードできる。現時点で公開しているバージョンは0.2であり,同校では「完成度を高めるためのテストに参加してほしい」と協力を呼びかけている。