米Intelは2006年1月17日,2005年第4四半期決算並びに2005年通期の決算を発表した。2005年第4四半期の業績は,売上高が102億ドル(前年同期比6%増),営業利益は33億ドル(同14%増),純利益が25億ドル(同16%増)だった。2005年通期業績は,売上高が388億ドル(前年比13.5%増),営業利益は121億ドル(同19%増),純利益は87億ドル(同15%増)である。地域別・分野別で過去の業績と比較すると,アジア地域およびモバイル(ノートPC)分野で数字が伸びていることが分かる。

 2005年第4四半期の地域別売上高も公表している(表)。アジア・パシフィック地域の売上高は51億3200万ドル(前年同期比16%増)で全社売上高に占める割合(構成比)は50%,南北アメリカ地域の売上高は18億3600万ドル(同10%減)で構成比は18%,ヨーロッパ地域の売上高は22億8800万ドル(同0.5%増)で構成比は23%,日本の売上高は9億4500万ドル(同11%増)で構成比は9%だった。

 2005年第4四半期の地域別売上高を前期(2005年第3四半期)と比較してみると,アジア・パシフィック地域の売上高はほぼ横ばい,南北アメリカ地域の売上高は3.5%減だった。Intelでは両地域の売り上げが振るわなかった理由について,「いくつかのOEMパソコン・メーカーにおいて,予測よりもデスクトップ製品に対する需要が減少したため」と説明している。

 またIntelでは今回,地域別売上高の構成比を2000年第4四半期,2004年第4四半期,2005年第4四半期で比較する資料も公表している。これによると,南北アメリカの売上高構成比は,2000年第4四半期には41%だったものが,2005年第4四半期には18%へと大きく減少していることが分かる。シフトした先はアジア・パシフィック地域。同地域の売上高構成比は2000年第4四半期では25%に過ぎなかったが,2005年第4四半期は50%にまで伸びている。

 2005年通期の部門別業績についてIntelは,「デジタル・エンタープライズ・グループ」「モビリティ・グループ」「フラッシュ・メモリー・グループ」「その他」という4部門について公表している。

 デジタル・エンタープライズ・グループの部門別業績については,売上高は251億3700万ドル(前年比1.4%増)で,営業利益は90億600万ドル(同1.8%増)だった。内訳を見ると,「マイクロプロセッサ」の売上高は194億1200万ドル(同0.1%減),「チップ・セット,マザーボードとその他」の売上高は75億2500万ドル(同7.0%増)だった。

 モビリティ・グループの売上高は111億3100万ドル(同59.4%増)で,営業利益は53億3000万ドル(同88.1%増)だった。内訳を見ると,「マイクロプロセッサ」の売上高は87億400万ドル(同53.6%増)で,「チップ・セットその他」の売上高は24億2700万ドル(同84.7%増)だった。

 フラッシュ・メモリー・グループの売上高は22億7800万ドル(同0.3%減)で,営業損失は1億5400万ドル(前年は1億4900億ドルの赤字)だった。