米Mozillaのクリストファー・ビヤード副社長
米Mozillaのクリストファー・ビヤード副社長
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 「Internet ExplorerやOperaなどの競合ブラウザに比べて、常に優位性を保つためFirefoxのメジャー・リリースを最短6カ月に短縮する。次期バージョンであるFirefox2.0は今年の7~9月、3.0は2007年の1~3月にリリースする予定だ」。米Mozillaのクリストファー・ビヤード副社長(写真)は製品戦略をこのように説明する。これまでメジャー・バージョンアップには12~24カ月かかっていた。

 Firefoxは米Mozila Foundationが開発・配布しているオープンソースのWebブラウザ。2004年11月にリリースされ、最新バージョンは1.5である。タブ・ブラウズ機能やレンダリングエンジン「Gecko」を使用し、HTML、XML、CSSなどの多くのWeb標準に対応している。拡張機能をインストールすればRSSリーダーなどの機能が加えられる。「世界中に4000万人以上のユーザーが存在し、10%弱のシェアを得ているという調査結果もある」(ビヤード副社長)という。

 現在の開発体制は、約40人のコア・スタッフが中心となる。Firefox1.5の開発では、「約800人のソースコード提供者と数千人ものテスターが存在した」という。バグへの対応も「昨年を例に挙げても、クリティカルなものでも1週間以内に解決できた」と開発のスピードに自信をみせる。バージョン1.5は、日本語版も英語版と同時にリリースした。

 次のメジャー・バージョンアップとなる2.0では、RSSリーダー機能の強化やブックマーク履歴の改良に取り組む。「Firefox以外のRSSリーダーで閲覧しているRSSフィードをドラッグ・アンド・ドロップで取り込んだり、検索窓で選べる項目を追加するなど考えている」(同)という。1月28日(米国時間)には、「メモリーの使用量を抑えたFirefox1.5.0.1をリリースする予定」(同)。