マイクロソフトが「Windows XP Home Edition」の販売期間やメインストリーム・サポート期間の延長を発表している(参考資料1:http://www.microsoft.com/japan/windows/lifecycle/default.asp,参考資料2:http://support.microsoft.com/lifecycle/?p1=3221)。Windows XP Home Editionは,次期バージョンのWindows Vistaの発売まで販売が継続されるほか,Vista発売後は2年間,メインストリーム・サポートが提供される。

 マイクロソフトの当初の予定では,Windows XP Home Editionの販売は2005年一杯で,メインストリーム・サポート・フェーズは2006年一杯で終了するはずだった。メインストリーム・サポート・フェーズとは,セキュリティ修正以外のバグ修正も,マイクロソフトが無償で提供する期間のことである。Windows XP Professionalの販売期間もWindows Vistaの発売まで延長された。Windows XP Professionalのメインストリーム・サポート・フェーズは,従来からWindows Vistaの発売後2年間とされていた。

 ただし,これでWindows XP Home Editionが安心して購入できると決まったわけではない。マイクロソフトはいまだに,Windows XP Home Editionのメインストリーム・サポート・フェーズ終了後に,新規セキュリティ修正パッチを提供するかどうかを明らかにしていない。Windows XP Home Editionは家庭向け製品であるため,Windows XP Professionalのような「延長サポート・フェーズ(セキュリティに関するバグ修正のみ無償で提供する期間,5年間)」が設けられていない。メインストリーム・サポート・フェーズ終了後は「オンライン・セルフ・ヘルプ・サポート」という期間に入るが,この期間に新規のセキュリティ修正パッチが提供されるかどうかはポリシーが不明である。

 もしWindows Vistaが2006年内に発売される場合,Windows XP Home Editionのサポート終了は2008年末に設定されることであろう。これは,現在購入したWindows XP Home Editionの「安全に使える寿命」が3年未満であることを意味する。マイクロソフトは,Windows XP Home Editionのメインストリーム・サポート・フェーズ終了後におけるセキュリティ修正ポリシーについて,速やかに明らかにするべきであろう。