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 米Googleは2006年1月6日(米国時間),「2006 International CES」で新サービスを2種類発表した。1つは「Google Pack」で,Google製のソフトウエアに加えて商用セキュリティ対策ソフト,「Mozilla Firefox」などを無料でユーザーに配布する。もう一つは「Google Video」で,米CBSのテレビ番組などの動画を有料で配信する。

 CESの基調講演で,同社のLarry Page共同創設者である製品部門担当社長が明らかにした。Google Packは,Google製の3D地球儀ソフト「Google Earth」,デスクトップ検索ソフトの「Google Desktop」,画像編集ソフト「Picasa」,検索ツールバー「Google Toolbar for Internet Explorer」,写真を使ったスクリーンセーバーである「Google Pack Screensaver」と,Webブラウザの「Mozilla Firefox」,スパイウエア対策ソフト「Ad-Aware SE Personal」,ウイルス対策ソフト「 Norton Antivirus 2005 Special Edition」(6カ月の使用権付き),「Adobe Reader 7」をまとめてインストールできるサービス。

 Page氏は「パソコンを買うと,十分に使えるようになるまで,さまざまなソフトをインストールする必要がある。またそれをメンテナンスするのも大変だ。この問題を解決するのがGoogle Pack」だと説明した。Google Packでインストールしたソフトウエアは,すべて自動的にアップデートされる。

 Google Videoでは,CBSのテレビ番組を1ドル99セントで配信する。ビデオの解像度は640×480ドットなど。Windowsパソコンでは専用の「Google Player」でビデオを鑑賞する。またビデオiPodやPSP(プレイステーション・ポータブル)向けのビデオも配信する。ただし,日本での展開は未定。

 なおこの基調講演では,噂されていた「Google PC」の発表はなかった。Page氏は米MIT Media Labの「100ドル・パソコン」を手に持ち,「Googleにアフリカからのアクセスがないのは本当に悲しいことだ。アフリカの子供達に1億台のパソコンを配りたい」と述べるにとどまった。

 Larry Page氏の基調講演については,後に詳しくレポートする(基調講演レポートはこちらへ)。