インテルは1月6日,「Viiv」と呼ぶ新しいPC向けのプラットフォームを発表した。家庭でエンターテインメントを楽しむことを目的としたもので,プロセッサの仕様に加えて,周辺技術やOS,操作性などを定義する。

 Viivに対応したPCの要件は次の通り。プロセッサはデュアルコアで,Pentium D,Pentium Extreme Edition,またはモバイル向けデュアルコア・プロセッサのYonah(開発コード名)のいずれかが必要。デュアルコア・プロセッサにより,テレビの録画中にDVDビデオを鑑賞したり,録画したビデオを別のPCに配信しながら写真を編集したりするなど,マルチタスク処理のパフォーマンスが向上する。チップセットは,945/955/975 Expressが必要である。さらに,家電製品のようにリモコンで簡単にオン/オフを可能にする「クイック・レジューム・テクノロジ」や,ハードディスクのRAID構成を可能にする「マトリックス・ストレージ・テクノロジ」,ギガビット・イーサネットも要件に入っている。OSには,Windows XP Media Center Edition 2005を使う。

 2006年後半には,上記に加えて,家庭内LANの設定を簡単にする「ハブ・コネクト・テクノロジ」や,メディア・サーバー機能も実装する。2006年前半に出荷されるViiv対応製品も,ソフトのアップデートによってこれらの機能に対応可能である。

 Viiv対応PCには,様々な外観のものが用意される。既存のPCのようなデスクトップ型やタワー型のほか,最近増えてきた大型液晶ディスプレイ一体型や,一見PCには見えないビデオ・デッキ型も出てくる。

 操作性についても定義している。家庭のリビングで利用することを想定し,ソファに座ったままリモコンを使って,離れた場所からPCを操作可能にする「10フィート・ユーザー・インターフェース」である。映像配信サービスGyaOを手がけるUSENや,ゲーム・ソフトを開発しているカプコン,スクウェア・エニックスなど,このユーザー・インターフェースには全世界で約40社が対応を表明している。