写真1 2006 International CESの設営が進むLas Vegas Convention Center(LVCC)
写真1 2006 International CESの設営が進むLas Vegas Convention Center(LVCC)
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写真2 LVCCのホール外に設置された「Windows Vista」のデモ専用と思われるテント
写真2 LVCCのホール外に設置された「Windows Vista」のデモ専用と思われるテント
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写真3 Microsoftは2006 International CESで,次期メディア・プレイヤ「Windows Media Player 11」を発表する模様だ。既にテントが設置されていた
写真3 Microsoftは2006 International CESで,次期メディア・プレイヤ「Windows Media Player 11」を発表する模様だ。既にテントが設置されていた
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 世界最大の家電に関する展示会である「2006 International CES(Consumer Electronics Show)」が,米ラスベガスで2006年1月5日(米国時間)に開幕する。現地では急ピッチで設営が進んでおり,会場外の垂れ幕やテントなどからCESの目玉がうかがい知れるようにもなってきた(写真1)。今回の目玉をプレビューしてみよう。

GoogleとYahooの首脳が基調講演に登場

 CESはもはや,家電(Consumer Electronics)だけではなくIT全体の将来を占う展示会になった。それを象徴するのが,基調講演の顔ぶれだ。今回のCESでは,米Googleの共同創設者兼製品部門担当社長であるLarry Page氏と,米Yahooの会長兼CEOであるTerry Semel氏が,それぞれ1月6日に基調講演を行う。ITの主戦場がパソコンからデジタル家電にシフトしている中で,GoogleやYahooが家電分野で何を企んでいるのか,明らかになるだろう。

 例年通り,米MicrosoftのBill Gates会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトや米IntelのPaul Otellini CEOも基調講演を実施する。開幕前夜の1月4日に行われるGates氏の基調講演では次期OSであるWindows Vistaや,次期メディア・プレイヤ「Windows Media Player 11」の詳細が明らかになるだろう(写真2,3)。1月5日のIntelの基調講演では,次期デュアル・コア・プロセッサ「Yonah」(開発コード名)やデジタル家電パソコン「Viiv」のデモなどが行われる予定だ。

 ソニーのHoward Stringer会長兼CEOも1月5日に基調講演を行う。デジタル家電分野で苦戦が続くソニーが,「PlayStation 3」を発売する2006年にどのような反攻策を繰り出してくるのか注目したい。

Blu-rayとHD DVDに新展開はあるのか

 Blu-ray Disc(BD)とHD DVDに関する新製品発表も盛んになる。BD陣営では既にパイオニアが,デスクトップ・パソコン用の内蔵型BDドライブをCESでお披露目すると発表している(発表資料)。デスクトップ用だけでなく,ノート・パソコン用のBDドライブやHD DVDドライブが発表される可能性もある。2005年10月から強力にHD DVDをプッシュし始めたMSやIntelの動向も気になるところだ。BD陣営も両者を意識しているのか,ソニーの記者発表会やBlu-ray Disc Associationのプレス・イベントは,MSとIntelの基調講演と時間が重なっていたりもする。

 ネットワーク関連では,デジタル家電やパソコン間でデジタル・コンテンツを相互利用する「DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドライン」や,UWB(Ultra Wide Band)を利用してデジタル家電やパソコンに周辺機器を接続する「WiMedia UWB」に対応した製品の登場が期待される。

 今回のCESの開催期間は1月5~8日で,約2700社が出展し,会期中に13万人以上が来場する予定。1月3日には開幕に先駆けて,主催者である米国の家電業界の団体Consumer Electronics Association(CEA)が市場予測を明らかにするほか,プレス向けの「CES Unveiled」というプレビューが実施される予定だ。IT Proでは,これらの速報もお届けする。