ソフトイーサVPNは12月16日,ソフトイーサが開発したVPN(仮想閉域網)システム「PacketiX VPN 2.0」の販売を同日より開始した。同製品はこれまで「SoftEther VPN 2.0」「次世代VPNシステム」などと呼ばれていたVPNシステム。SoftEther 1.0に比べて,通信速度の高速化やセキュリティ向上など様々な強化を図っている。

 PacketiX VPN 2.0のラインナップは,「製品版」「SOHO版」「Free版」「体験版」の4種類。製品版は,すべての機能を制限なしで使える「Enterprise Edition」と,クラスタリング以外の機能を利用できる「Standard Edition」の2種類を用意。価格は税別で,Enterprise Editionが9万円,Standard Editionが5万円。クライアント接続ライセンスが別途必要になる。

 SOHO版は,Standard Editionと,3クライアント接続ライセンスのセット。価格は税別で1万9950円。Standard Editionが5万円であることから,SOHOユーザーにとっては有利な価格だ。

 一方,Free版はSoftEther 1.0の無償版の流れを組む。ただし利用条件が変わる。非商用利用限定であることは前版と同様だが,個人ユーザーだけが利用可能。また,60日間ごとにWeb上での個人利用規定への同意とキー発行が必要になる。

 今回から加わった体験版は,利用できるクライアント接続数に制限はなく,一組織に付き一度限り30日間無償で利用できる。Free版と違い,商用利用が認められている。

 SoftEther 1.0では三菱マテリアルが製品版を,ソフトイーサが無償版を提供していた。SoftEther 1.0の次版となる「PacketiX VPN 2.0」では,製品の販売とサポートはソフトイーサが50%を出資するソフトイーサVPNが行う。SoftEther 1.0の製品版「SoftEther CA」は,引き続き三菱マテリアルが販売を継続する。