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 坂村健 東京大学教授が主導するユビキタスIDセンターは、無線ICタグによる物品管理や場所情報管理のためのキット製品、「ユビキタスID利用キット」を2006年1月より出荷開始する。

 ユビキタスIDセンターの規格に添った無線ICタグ100枚、ICタグ・リーダー/ライター端末の「ユビキタス・コミュニケータ(UC)」1台、ユビキタスID基盤システムを利用するためのソフトウエア、SDメモリ・カード1枚などをセットにしたもの。YRPユビキタス・ネットワーキング研究所と、ユーシーテクノロジーが共同開発した。

 添付する無線ICタグの枚数を抑えるなどして、中小企業や大学の研究室といったユーザーが比較的手軽に購入できる価格を目指した。「無線ICタグをメーカーから直接買おうとしても、1ロットあたり数千~1万枚あり気軽に手を出せない。この利用キットの発売をきっかけに、草の根開発者の輪を広げたい」(YRPユビキタス・ネットワーキング研究所副所長を務める東京大学助教授の越塚登氏)。

 この利用キットを使うと、モノや場所に貼り付けた無線ICタグをUCで読み取り、ユビキタスID基盤システムに問い合わせることで、ひも付けされたコンテンツをUCの画面に表示できる。さらに、インターネット上でホームページを作るのと同じ要領でコンテンツを編集し、無線ICタグとひも付けするオーサリング作業を簡単に行うことができる。英語版と日本語版がある。価格は20万円以下を予定している。

(本間 純=日経コンピュータ)

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