写真1●地域SNSの画面
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写真2●千代田区のキックオフ・パーティ
写真2●千代田区のキックオフ・パーティ
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 総務省は12月16日から,東京都千代田区と新潟県長岡市で地域SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)実験を開始する。地域の活性化と,住民の意見を効果的に集め行政に反映できる仕組み作りが目的だ。12月12日には長岡市で,13日には千代田区でキックオフ・パーティを行った。

 この実験は総務省が「ICTを利用した地方行政への住民参加の促進」事業として行っているもの(総務省の研究会の資料)。SNSでコミュニティを形成するともに,個人認証サービスと組み合わせアンケートにより住民の意見を集める。2005年度に約1億円の予算を計上している(関連記事

 千代田区のキックオフ・パーティで挨拶に立った千代田区長 石川雅巳氏は「インターネットには光だけでなく影の部分もあるが,(完全な匿名ではなく,参加者同士のつながりのある)SNSで,安心して利用できるようになるのではないか。インターネットに地域の絆,地域力が作られることを期待する」とSNSに対する期待を表明した。

 また総務省自治行政情報局企画官の牧慎太郎氏は「震災からの復興を遂げつつある長岡,昼間人口と夜間人口が大きく変わる千代田区。この大きく異なる状況で,どちらの地域コミュニティも活性化させていきたい」と両地域で事業を行う意義を説明した。

 千代田区の地域SNS,長岡市の「長岡地域SNS」ともに,現在メールなどで参加者を募集している。実験期間は12月16日から2月15日までの2カ月間だが,SNSはその後も継続して運営される予定だ。