日本テレコムは12月13日,IP専用のブロードバンド回線上に仮想的な広域イーサネット環境を提供する「ULTINA Managed-Ether」を2006年3月に開始すると発表した。アクセス回線を除く利用料金が1拠点当たり月額3150円と格安なのが特徴。

 ULTINA Managed-Etherは,日本テレコムのインターネット用のブロードバンド回線などと組み合わせて利用する。一部のメニューでは,広域イーサ環境を実現するソフトウエアをインターネット用の終端装置に組み込む形態で提供。広域イーサ用の機器を設置する手間を不要にした。

 高度なセキュリティを求めるユーザーには,SSL(secure sockets layer)を併用して網内に流れるデータを暗号化するオプションを提供する。一般の広域イーサネット・サービスはバーチャルLAN技術を使ってセキュリティを確保しているが,データの暗号化はしていない。SSLの利用料金は,1拠点当たり月額525円。

 併せて日本テレコムは,提供中の広域イーサネット・サービス「Wide-Ehter」を改良した「ULTINA Wide Ethernet」を,同じ2006年3月に開始することも発表した。新たに次世代の広域イーサネット技術であるVPLS(virtual private LAN service)を採用。同技術により中継経路をフルメッシュ化し,既存の広域イーサネット・サービスより耐障害性を向上させる。

(島津 忠承=日経コミュニケーション