ECサイトの構築などを手がけるシノックスは12月6日,定額制のIP電話サービス「アジルフォン」を12月12日から開始すると発表した。月額4980円の利用料で国内の固定電話に対する通話がかけ放題になる。さらに月額3480円を追加で支払えば国内の携帯電話へもかけ放題となる。ただし,連続通話が最大2時間に制限されており,その時間を超えた段階で自動的に通話を切断する。

 アジルフォンを利用するには専用のIP電話機またはターミナル・アダプタを使う。050などの電話番号は付与されず,同社が割り当てたSIPアドレス(8桁の数字)で呼を制御する仕組みになっている。接続にはインターネットを利用し,使用帯域は100Kビット/秒程度。エムトゥエックスのVoIP(voice over IP)技術を基にシノックスがサービス化した。

 定額にしたい地域を契約時に選ぶ方式になっており,国内のほか,アジア,北米,南米/オセアニア,ヨーロッパの4種類がある。定額料金はいずれの地域も月額4980円だが,複数の地域を契約した場合は2地域目以降が月額3980円になる。また携帯電話への通話は月額3480円(2地域目以降は月額2980円)の追加で,かけ放題にできる。ただし,北米へは追加料金不要で携帯へかけ放題となっている。

 なお,定額制を契約していない地域への通話は従量制になる。通話料は,固定が全国一律3分8.4円,携帯電話とPHSが1分16.8円,海外は米国の場合で3分7.99円である。加入者同士の通話は無料。この際は,SIPアドレスをダイヤルする。初期費用は,登録事務手数料が3000円かかる。専用のIP電話機は買い取りのみに対応し,1台1万4800円。家庭用の電話機を利用するためのターミナル・アダプタは1台1万2800円で販売するほか,月額500円でレンタルも可能である。