NTTドコモグループ9社,KDDI,沖縄セルラーは12月6日,携帯電話向けメール・サービスを送信ドメイン認証に対応させると発表した。送信ドメイン認証は,メール・サーバーが「送信元が詐称されていないかどうか」を確認できるようにする仕組み。各社ともSPF(sender policy framework)への対応を強化する。

 NTTドコモグループ9社は,12月7日からiモードのメール・サービスをSPFに対応させる。ただし,送信のみの対応。iモードからのメールを受信したメール・サーバーが,送信元が詐称されていないかどうかをチェックする用途が中心になる。iモード・メールのユーザーが,受信したメールの送信元ドメインを検証することはできない。

 KDDI,沖縄セルラーは送信と受信の両方に対応する。2007年3月までをめどに,EZwebのメール・サービスにおいてSPF/Sender IDを利用したメール・フィルタを導入する予定だ。KDDIでは携帯電話だけでなく,「DION」など同社が管理するすべてのドメインにおいても送信へ対応する方針で,「既に作業を開始した」(同社)という。

 ボーダフォンでも,「SPFは2006年3月までに送信のみに対応する予定」(同社)である。

 なお,送信ドメイン認証技術は,今回各社が採用したSPF/Sender IDのほかに,米シスコシステムズや米ヤフーが提唱するDKIM(DomainKeys Identified Mail)もある。しかし,DKIMへの対応は各社とも未定である。「業界の動向を見極めながら対応を検討していきたい」(NTTドコモ,KDDI)とする。