12月3日15時ころから同日夜にかけて,ケイ・オプティコムのインターネット接続サービス「eo光ネット」とIP電話サービス「eo光電話」および「eo-netフォン」の一部で発生した障害の原因は,SIPサーバーの過負荷だった。

 この障害は同社のサービス・エリアである近畿地方2府4県(京都,大阪,和歌山,兵庫,奈良,滋賀)および福井県の一部で発生。影響を受けたユーザーは,インターネット接続が最大で2万3000人,IP電話は最大で14万6000人である。

 原因は以下の通り。まずIP電話サービスで使用するSIPサーバーの一部が,何らかの原因で過負荷状態となった。原因は現在も調査中。ユーザー宅内のIP電話用アダプタからこのSIPサーバーへの登録処理ができない状態となった。

 このため,IP電話用アダプタがSIPサーバーへの登録作業を繰り返した。その結果,SIPサーバーへの登録に必要な認証作業を行う認証サーバーも過負荷状態に陥った。この認証サーバーはeo光ネットでも利用しており,インターネット接続もつながりにくくなってしまった。

 認証システムの再起動により,インターネット接続サービスは同日の20時12分ころ復旧した。IP電話サービスはSIPサーバーの切り替えにより,同日の22時35分ころ復旧した。

 ユーザーによってはサービスの復旧後も,IP電話サービスを利用できないケースがある。ケイ・オプティコムでは,「この場合はIP電話用アダプタの電源をいったん切り,再度入れ直してほしい」と呼びかけている。