あるオープンソースに関する調査によると,これまでデスクトップOSとしてLinuxが普及しなかった理由は,高品質な電子メール・アプリケーションを欠いているためだと結論付けていた。この調査は,米Open Source Development Labs(OSDL)のDesktop Linux Working Groupが実施したもの。電子メールはPCユーザーが使うナンバーワンのアプリケーションだと言っている。そのため,よい電子メール・アプリケーションがないことがLinuxの普及を妨げているというのだ。

 私はそんな単純な話じゃないと思う。例えば「Office Outlook」や「Outlook Express」は,「Windows XP x64 Edition」上で非常にうまく稼働するが,このOSはMicrosoftがハードウエアのドライバの問題を解決するまでは飛躍的に普及することは絶対にない。私にはLinuxがいろいろな問題に苦しんでいるように思えるし,そのどれもが,電子メールをセットアップする必要がある人の前に突然現れるものだ。

 第1に,このシステムはインストールすることも難しい場合がよくあり,Windowsと同じレベルのハードウエアのサポートや機能を提供しない上に,ユーザーが簡単に理解するのが難しいくらいWindowsと大きく異なっている。結局のところ,この人気のなさについては,導入の難しさとトレーニング・コストこそが,メール・ソフトよりも非常に大きなLinuxの問題なのに違いない。だが,こう考えるのは私だけかもしれない。