Microsoftは11月29日,Windows Vistaのベータ・テスターと報道関係者を別々のオンライン・チャットに集め,Windows Vistaベータ版の進捗について説明した。何度も延期されたWindows Vistaのスケジュールが,さらに遅れることが明らかになった。元々Windows Vistaは,2005年12月にベータ2の公開が予定されていたが,「これは2006年第1四半期にずれこんだ」という。

 しかしMicrosoftは,「Windows Vistaが2006年末に正式出荷となる予定には,変更はない」と主張している。「私たちは,2006年後半,顧客に高品質Windows Vistaを配達することを約束します」と,Microsoft担当者が11月29日に述べた。さらに「最終的な出荷日を決定できる」とも付け加えた。「私たちは,製品の最終リリースを決定するためにカレンダ・ベースのスケジュールではなく,品質ベースのスケジュールを使用するだろう」(Microsoftの代表)という。

 Microsoftはさらに,Windows Vistaが2005年12月末日までに完全なコードになることを明らかにした。Microsoftでベータ版コーディネータのPaul Donnellyは,「いったん完全なコードになると,私たちはほとんどバグ・フィックスに時間を費やす」と,チャットに書き込んだ。「すべてのフィードバックが考慮され,認められると設計変更になるかもしれない」(同)。

 ただし,2005年12月のCTP(Community Technology Preview)では,Windows Vistaの新機能が完全ではないことに注意したい。代わりに12月のCTPリリースの直後には,新機能は完全なものになる。Microsoftは,12月のCTPには.NET Framework 2.0および最新のSDK(ソフトウエア開発キット)の最終バージョンが含まれる,としている。さらに,電話によるアクティベーション,システムのリストア,Media Center,改善したドライブのサポート,新しいスタートアップ・スクリーンも含まれるだろう。