ソフトバンクIDCとネットワーク・インテグレーターのトライアングル・スピリット(東京都中央区)は11月28日,インターネットを通して重要データをバックアップするサービスを2006年1月に開始すると発表した。サービスは両社で開発し,ソフトバンクIDCのデータ・センター設備を利用してトライアングル・スピリットがサービスを提供する。

 ユーザーの拠点とデータ・センターの間はインターネットVPN(仮想閉域網)で接続。専用のソフトウエアを利用して,データをバックアップする。帯域が十分にあれば,ユーザーが利用中のインターネット回線をそのまま流用できる。

 災害やシステム障害などでユーザー側のデータが破損した場合,センターからデータを復元することで業務を再開できる。ユーザー側拠点にはデータ蓄積用のディスク装置を設置せず,センター側に直接記録することも可能。最近聞かれるようになった企業データの集中管理「データ・セントレック」が実現できる。センター側でもデータのバックアップを実施する。

 利用料金はディスク容量が10Gバイトの場合で1カ月当たり約1万円。100Gバイトが同約7万円,1Tバイトの場合が同約35万円。このほか,VPN機器のレンタル料金が必要となる。レンタル料金は月額約1万円から。

 ソフトバンクIDCは旧ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC(C&WIDC)の流れをくむ会社。2005年2月にソフトバンクの傘下となり,日本テレコムIDCと社名変更。同年5月にデータセンター部門をソフトバンクIDC,通信事業部門を日本テレコムIDCとして分割した。C&WIDCはエクソダスコミュニケーションズ,ピーエスアイネットといったデータ・センター大手を吸収合併。ソフトバンクIDCとなってからも,データ・センター専業のアバヴネットジャパンを2005年10月に合併している。