フィンランドのノキアは現地時間の11月16日,データ同期ソフトを主力とする米インテリシンクを買収すると発表した。買収金額は約4億3000万米ドル。両社の調印は済んでおり,2006年第1四半期には買収が完了する予定である。

 インテリシンクは,パソコンやPDA(携帯情報端末),携帯電話機などのデータを同期させるソフトウエア「Intellisync」で有名。予定表やアドレス帳,メール,グループウエアなどを利用する際,パソコンと携帯端末の連携を可能とする。最近は法人向けに力を入れており,米オラクルや独SAPなどのソフトウエアの同期にも対応。携帯端末のセキュリティ管理など端末マネジメント・システムの売り上げも伸ばしている。

 ノキアの狙いは法人向け端末ソリューションの強化。同社の端末とインテリシンクの技術を組み合わせることで,携帯電話の電子メールやデータ通信を利用した新たなソリューションを開発する。

 Intellisyncは現在,日本ではNTTドコモの「M1000」やウィルコムの「W-ZERO3」などの端末が対応している。「日本国内においては当面影響がない」(日本法人のインテリシンク)。