会見する和田紀夫NTT社長
会見する和田紀夫NTT社長
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 NTT持ち株会社は11月9日,グループの中期経営戦略を発表した。昨年度に策定した戦略に基づき,次世代ネットワーク構築のロードマップを示すとともに,同ネットワークで展開する提供体制を公表した。

 会見ではまず,次世代ネットワークの構築計画を示した。インフラはNTT東西地域会社とNTTドコモ・グループが構築する。2006年下期に光波長を多重する伝送装置などを中継網に導入する作業に着手。同時に地域やユーザーを限定してIPマルチキャストなどのフィールド試験を開始するとした。

 一方,インターネット接続や050番号のIP電話など上位レイヤーのサービスは,NTTグループ内で一体化を進める。特にこれらのサービスを多く手がけるNTTレゾナントとNTTコミュニケーションズは,2006年夏をめどに統合する計画を示した。企業向けサービスも,2006年夏をめどにNTTコムが一貫して請け負う体制に切り替える。

 和田紀夫社長は,「次世代網を作るのは,多くの新サービスを創造するため。認可申請が必要なサービスであれば積極的に申請する」と,次世代ネット構築と併せて新サービスの開発にも意気込みを示した。