富士通は11月4日、米ITサービス事業者大手のEDS(エレクトロニック・データ・システムズ)と販売パートナー契約を結んだと発表した。富士通が国内で開発・製造する基幹業務向けIAサーバー「PRIMEQUEST」を、EDSが米国市場で販売する。

 PRIMEQUESTは、LinuxとWindowsの両OSが動くIA-64サーバー。日本では、Linux搭載機を中心に販売しているが、EDSが販売するのは、Windows Server 2003のEnterprise EditionやDatacenter Editionを搭載機が主軸になる。「米国ではメインフレームからWindowsに移行するユーザーが多い」(富士通)ためだ。Linux搭載機は、状況を見ながら投入する。

 富士通が、北米の大型コンピュータ市場に製品を投入するのは5年ぶりのこと。それまでは資本参加していた米アムダールを通じメインフレームを販売していた。2000年9月に販売不振に伴うアムダールの再編後は事実上、北米メインフレーム市場から撤退。アムダールのメインフレーム部門は、富士通の米国子会社である富士通コンピュータシステムズ(FCS)が吸収したが、これまではSUN互換のUNIXサーバー「PRIMEPOWER」を販売するにとどまっていた。

 EDSとの契約期間は11月1日からの3年間で、2000台の販売を期待する。EDSが展開するレガシー・マイグレーションやホスティング・サービスの顧客企業に売り込む。富士通はPRIMEQUESTを3年間に全世界で1万台販売する目標を掲げており、EDSが全体の2割を販売することになる。