米SonicWALL 日本オフィスの内山高夫代表
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米SonicWALL 日本オフィスの寺前滋人システム エンジニアリング マネージャ
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SSL-VPN 2000
SSL-VPN 2000
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 「SSL-VPNに興味を示すユーザーは多い。しかし,コストがネックになって導入は進んでいない。ユーザーが特に気にしているのはユーザー・ライセンス料だと聞く。本体価格が廉価であっても,同時接続ユーザー数を増やすと100万円~200万円を超えてしまう製品は少なくない」---。米SonicWALL 日本オフィス(以下,ソニックウォール)の内山高夫 代表(カントリーダイレクタ)は10月31日,新製品発表会の席上で強調した。この不満を解消するために同社が発表したのが,SSL-VPNアプライアンス「SSL-VPN 2000」だという。

 同社では中小規模企業向けのセキュリティ・アプライアンス製品を開発・販売している。同社がヒアリングしたところ,同社製品を導入しているユーザーの多くは,SSL-VPN製品に高い関心を示すという。だが,「『ファイアウオールなどはどんどん安くなっているのに,SSL-VPN製品はどうして安くならないのか』といった不満をよく聞かされる」(内山氏)。そこで同社は,低価格が特徴のSSL-VPN 2000を発表した。「機能については他社製品とほぼ同じ。ポイントは,同時接続数が無制限であること」(寺前滋人システム エンジニアリング マネージャ)

 SSL-VPN 2000の本体価格(ベース価格)は54万8000円(税抜き)。同程度の他社製品は存在する。しかしながら,「他社製品の標準価格に含まれているユーザー・ライセンスは10~20ユーザー程度。同時接続ユーザー数を増やそうと思うと追加料金がかかる。一方,SSL-VPN 2000は無制限なので,追加料金なしでユーザー数を増やせる」(内山氏)。

 とはいえ,ライセンスが「無制限」であっても,製品のパフォーマンスには限界がある。同社では,一般的な使い方をする場合には100ユーザー,すべてのユーザーが高負荷をかけるような使い方(例えば,大量のデータのやり取りをする場合)には50ユーザーを,最大同時接続ユーザー数として推奨している。

 同社がSSL-VPN製品を販売するのはこれが初めて。日本オフィスからの働きかけでSSL-VPN 2000の開発・販売に至ったという。「2003年初頭から米国本社に働きかけてきた。時間はかかったが,やっと今回,日本市場に受け入れられるような機能・価格の製品を提供できる」(寺前氏)。米国では2005年10月から出荷されている。ローカライズした日本語版の出荷は12月下旬を予定している。