トレンドマイクロは2005年10月26日,社内LANとインターネットのゲートウェイでスパイウェアを発見し,駆除するシステムを発表した。エージェントと呼ばれるリモートコントロール・ソフトなしで復旧まで行えるのが特徴。

 今回のシステムはゲートウェイ型の統合セキュリティ・ソフト「InterScan Web Security Suite 2.5」と,ウイルスに感染したパソコンをリモートから復旧する「ダメージクリーンナップサービスサーバ 3.0」で構成される。両製品とも同日発表された。

 InterScan Web Security Suite 2.5はHTTP/FTPの通信を調べ,ウイルス/スパイウェアの特徴を持つ通信やファイルの送信・受信をブロックする。ダメージクリーンナップサービスサーバ 3.0はリモートから感染パソコンを復旧するソフトウェア。あらかじめ登録してあるスケジュールや管理者の指示に沿って,配下のパソコンのウイルス/スパイウェアの検出・削除ができる。Windows標準の管理共有機能を使ってプログラムを送り込み実行するので,クライアント側に特殊なソフトウェアを必要としない。管理共有機能を持たないWindows 95/98/Meなどは,専用のWebページにクライアント・パソコンからアクセスさせて,そこで駆除ツールを実行させる。

 今回のソリューションは,InterScan Web Security Suite 2.5がスパイウェアの通信を検知し,ダメージクリーンナップサービスサーバ 3.0に感染端末のIPアドレスを通知することで実現している。報告を受けたダメージクリーンナップサービスサーバがそのIPアドレスのクライアントで駆除・復旧ツールを実行するわけだ。なお,管理共有に対応していない端末の場合は,InterScan Web Security Suite 2.5でスパイウェアの通信を検知した後,該当のパソコンがWebブラウザでアクセスしてきた初回に,駆除ツールのダウンロードページに誘導する。
 
 出荷開始は両製品とも2005年11月28日。価格はInterScan Web Security 2.5(Windows版)が133万円(1000アカウントの場合),ダメージクリーンナップサービスサーバ 3.0が141万円(1000アカウントの場合)。