スパイウエアに感染したパソコンを検知すると、そのパソコンに対策ツールを送り込み、駆除する--。トレンドマイクロはこのようなオンデマンド型のスパイウエア対策を実現するためのソフトウエア製品の提供を開始する。プロキシ・サーバーとして動作する「InterScan Web Security Suite2.5」と、対策ツール配信サーバー「ダメージクリーンナップサービスサーバ3.0」の2製品で、11月28日に出荷を開始する。

 InterScan Web Security Suite2.5は、HTTPとFTPを使った通信を監視するプロキシ・サーバー・ソフト。特定のWebサイトやFTPサーバーへのアクセスを制御する機能を持つ。新たに、フィッシング・サイトやウイルスなどを配布するサイトへのアクセスをブロックする機能を搭載した。スパイウエアに感染したパソコンが外部のサーバーに個人情報などを送ろうとしても、InterScan Web Security Suiteが送信先をチェックしてそれを止める。怪しいWebサイトのリストは、トレンドマイクロの開発・研究拠点であるトレンドラボや、警視庁など国内の捜査機関からの情報により、作成されている。

 ダメージクリーンナップサービスサーバ3.0は、スパイウエア対策ツールを配信するサーバー・ソフト。ブラウザを使って接続すると、駆除ツールがパソコンに送り込まれ、スパイウエアが潜んでいないかを調べる。管理ツールが付属し、特定のクライアントに定期的にパソコン内をチェックさせることもできる。

 InterScan Web Security Suiteと組み合わせると、外部に情報を送ろうとしたクライアント・パソコンを強制的にダメージクリーンナップサービスサーバにリダイレクトさせ、ツールでスパイウエアを駆除した上で再び外部へのアクセスを許可する、といった仕組みを実現できる。

 価格は、InterScan Web Security Suite2.5が133万円(1000ユーザー)、ダメージクリーンナップサービスサーバ3.0が141万円(1000ユーザー)。いずれも、1000ユーザーが1年間利用する場合。2年目以降は別途更新料が発生する。11月28日に出荷するInterScan Web Security Suite2.5はWindows版のみ。Solaris版、Linux版は2006年3月までに提供する予定である。