日本テレビ放送網の土屋敏男 第2日本テレビVOD事業部長
日本テレビ放送網の土屋敏男 第2日本テレビVOD事業部長
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 日本テレビ放送網は10月27日深夜から開始予定のVODサービス「第2日本テレビ」の内覧会を報道陣向けに実施した。説明者には,「進め!電波少年」などのプロデューサー経験もある土屋敏男 第2日本テレビVOD事業部長が登場。「我々は人の心を動かすという原点を持ってコンテンツを作ってきた。今までの放送でも通信でもない,新しい形でそれらを提供したい」と抱負を語った(写真)。

 第2日本テレビは,日本テレビの過去のニュース映像や電波少年などのバラエティ番組の再編集,カンヌやベルリン映画祭から買い付けた短編映画などを,課金モデルと広告モデルを組み合わせて提供するブロードバンド向けのVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス。視聴形態はパソコン限定となる。

 第2日本テレビでは,日本テレビが開局した1953年8月から1990年3月までの番組表を検索でき,検索した年の厳選ニュース映像を見られるコーナーも用意する。

 料金は1コンテンツ当たり9円~99円。1分程度の短いコンテンツが多いニュース映像は主に9円で視聴可能。コンテンツは長いもので20分だという。番組への課金は,事前に購入するポイントを使うか,クレジット・カード決済となる。

 日本テレビは第2日本テレビの開局に先立ち,地上波でも連動番組を10月6日から毎週木曜日深夜に放映中。番組終了後に収録の続きをWeb上の第2日本テレビから見られるようにもする。地上波の連動番組には第一回目のゲストにダウンタウンの松本人志氏が登場。「番組内で話をしながら,『第2日本テレビ向けのオリジナルコントと作ろう』ということになった。いずれ第2日本テレビで流す」(土屋事業部長)。

 VOD番組の著作権処理についても言及。「ADSL(asymmetric digital subscriber line)や光ファイバがこれだけ普及し始めているので各権利団体もネット配信を前向きに受け止めていると認識している。あらゆる権利団体を交渉しながら権利処理ができたものからコンテンツを追加していく」(土屋事業部長)とした。

 また日本テレビは11月から携帯電話で視聴可能な携帯版の第2日本テレビも開始する予定だ。

(宗像 誠之=日経コミュニケーション