電子メールのセキュリティ・ベンダーであるミラポイントジャパンは10月24日,送信されるメールのトラフィックに基づいて,新種のウイルスなどを検知するウイルス対策製品「Mirapoint RAPID Anti-Virus」を発表した。セキュリティ・ベンダーが従来提供してきたパターン・ファイルによる方法よりも,素早くウイルスを検知できるのが特徴。発売は12月中旬を予定している。

 Mirapoint RAPID Anti-Virusは,ミラポイントのセキュリティ・アプライアンス「RazorGate」シリーズや,メール・アプライアンス「Mirapoint Message Server」上で稼働するウイルス対策製品。内部の検知技術は,米コムタッチの「Zero Hour Virus Protection」技術をベースにしている。

 米ミラポイントのベサニー・メイヤー最高マーケティング責任者は「コムタッチの調査ではパターン・ファイルによる検知方法よりも5時間半~16時間前に検知したという結果が出ている。例えば,2004年10月末に発生したウイルス『Beagle.AV』では,シマンテックのパターン・ファイルの公開より9時間前に検知できた」という。

 ただし,同製品の最大の目的は「突発的なウイルスの拡散の防止」にある。ウイルスの検疫機能は搭載されていないため,既存のウイルス対策製品の補完的な位置付けとしての利用を強調している。

 価格は未定。販売パートナーの日商エレクトロニクスによると,「正式決定はしていないが,一人のエンドユーザーが1年間利用できるライセンス料は約1000円と,RAPID Anti-Spamと同程度の価格を考えている」と話す。