米MicrosoftのSteve Ballmer CEO(最高経営責任者)は先週,米Orlandoで開催された「Gartner Symposium and ITxpo 2005」で多くの発言を残した。このうちLinuxに関して「Microsoftは,Linuxが砦にしているいまだにWindows Serverをしのぐ性能を出す分野を狙っているところだ」と同氏は語った。

 その分野には,高性能なクラスタやWebホスティング,そしてUNIXの統合--などが含まれる。「私たちは,Linuxよりももっと低いコストでより良い結果を出す」とBallmer氏は語った。これが実現されれば,みんなWindowsを選ぶだろう。

 Steve Ballmer CEOは,Linux以外にGoogleについても多くのことを語った。「ユーザーは,Googleに比べてMSNのサービスに接続しているときの方が,より長い時間を費やしている」と指摘した。もちろん,それはMSN Messengerが普及しているおかげである。一方のGoogleは最近,ようやく競合するサービスを始めたところである。

 人々が「Web」や「Web検索」というと「Microsoft」や「MSN」ではなく「Google」を連想するという事実に直面させられた時,Ballmer氏は観客に向き直り「Web検索は今後10年間でもっとずっとよくなる」と主張し,市場に劇的な変化がおきるはずだと示唆した。

 「Googleは,癌を治すこと以外にあらゆることをやると新聞に書いてあった。だが,私たちは本来の仕事に戻り,革新につぐ革新に向けて働く非常に優秀な人材を雇ったので,十分な勝算がある」と彼は言った。確かに最近MSNがやっていることは,本当に良いと思っている。だが,すぐGoogleに追い付けるとは想像できない。