音声通話用の小型端末「WS001IN」(写真左)とUSB接続型のデータ通信端末「WS002IN」(写真右)
音声通話用の小型端末「WS001IN」(写真左)とUSB接続型のデータ通信端末「WS002IN」(写真右)
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 ウィルコムは10月19日,通信機器などのメーカーがPHS端末の開発を容易にするための「コア・モジュール戦略」に基づく製品第一弾を発表した。無線回路などPHSの心臓部の回路をモジュール化した「W-SIM」と,このモジュールに対応した端末を11月25日からインターネットの専用サイトで発売する。

 今回発売するのは,66gと軽量な音声通話用端末「WS001IN」と,パソコンのUSBポートに接続するタイプのデータ通信用端末「WS002IN」の2機種(写真)。いずれも工業デザイナーの山中俊治氏が開発に参画し,ネットインデックスが製品化した。
 
 W-SIMは最大128kビット/秒のデータ通信が可能な切手大のサイズのPHSモジュール。内部メモリーに加入者情報や電話帳機能などを内蔵する。これを,対応端末の専用スロットに差し込めば音声通話やデータ通信が可能になる。契約できる料金プランは,従来のウィルコム端末と同様である。

 W-SIMに対応した端末の特徴は,無線部分の実装が不要になる点。メーカーにとっては,端末のコストを抑えたり開発期間を短縮できるようになる。

 ウィルコムは当初,WS001INとWS002IN,W-SIMのパッケージで販売する。価格は2万数千円を見込んでいる。このほかWS002INとW-SIMのパッケージも数千円で用意する。今後発売する機種についてはインターネット販売だけでなく,店頭販売などの販路も利用する。

 また同社は現在,コア・モジュール戦略を推進する業界団体「WILLCOM コムモジュール フォーラム」を準備中。2005年内にも設立する見込みである。参加企業はまだ確定していないが,既にアップルコンピュータやオムロン,カシオ計算機などのパソコン・電子機器メーカー,バンダイやトミーといった玩具メーカーが賛同している。