日本エフ・セキュア(横浜市神奈川区、渡邊宏代表取締役)は10月18日、Linuxサーバー向けのウイルス対策ソフト「F-Secure Linux サーバセキュリティ」を発表した。11月1日に販売を開始し、11月15日から出荷する。エフ・セキュアはフィンランドのウイルス対策ソフトベンダーで欧州市場、特に北欧では1、2位のシェアを争う。

 同社はこれまで、「F-Secure アンチウィルス Linuxサーバ版」というLinuxサーバー向けウイルス対策ソフトを提供してきた。新製品は、リアルタイムのウイルス検知、ファイアウオール、IPS(侵入検知システム)、Webブラウザによる操作、サーバーやクライアントの一元管理などの機能を追加した。動作OSはRedHat、MiracleLinux、Debian、SuSEである。

 渡邊代表取締役は、「旧製品に比べ、導入、運用に専門的な知識やスキルが不要になり、普通のウイルス対策ソフトになった。これで、パートナーの裾野が広がる」と期待する。旧製品はコマンドラインで操作するため設定や運用が難しく、アプリケーションに組み込んで販売するなど手間がかかり、取り扱えるパートナーが限られていた。「ソフトバンクBBやダイワボウ情報システムなどのディストリビュータの販売代理店などを開拓する」という。

 同社の販売パートナーにはディストリビュータ以外に、日本ユニシスとCSKといったソリューションプロバイダがいる。最近は、日本ラッド(東京都新宿区、小中政義社長)、ホライズン・デジタル・エンタープライズ(東京都渋谷区、小椋一宏社長)、日本デジタル研究所(JDL)といったLinux向けアプリケーションやアプライアンスサーバーを提供するベンダーをパートナーに増やしていた。

 新製品の価格は1サーバー当たり8万8000円。100サーバーの場合だと、1サーバー当たり3万5000円になる。同社は初年度で5000サーバーライセンス、売り上げ2億円という販売目標を掲げる。「当社の売り上げは6~7割がLinux向け製品で、Linux市場で確固たる地位を築けた。新製品の投入で、より多くのLinuxを活用するユーザー企業や官公庁に訴求していく」(渡邊代表取締役)。

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