日本ヒューレット・パッカード(HP)は10月11日、ブレード・サーバーに関する製品戦略を発表した。同社はブレード・サーバーを「サーバー統合に最適なプラットフォーム」と位置付け、そのためのソフト/サービスを充実していくことを強調した。サーバー製品を担当する松本芳武エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部長は「仮想化技術を利用することで、コスト削減と変化への適応力向上に貢献する」と話す。
日本HPは11月上旬をメドに、複数サーバーで稼働するアプリケーションをブレード・サーバー「HP BladeSystem」に移すためのソフトウエア「HP ProLiant Essentials Server Migration Pack(SMP)」の出荷を開始する。SMPは、システムの仮想化を支援するための新コンセプト「HP ProLiant Essentials Virtualization Management Software(VMS)」を構成する2製品の一つで、価格は1万2600円。仮想マシン上で開発されたアプリケーションを仮想マシンを使わないサーバーに移植したり、仮想マシン上のアプリケーションを別ベンダーの仮想マシンに移植することも可能だ。
VMSのもう一つの構成要素である「HP ProLiant Essentials Virtual Machine Management Pack(VMM)」は、仮想マシンを一元的に管理するソフト。今回、サーバー資源の利用効率を高めるための「ワークロード管理」機能を追加した。
HPは同時に、BladeSystemの導入支援サービスも拡充。システムの要件定義からシステム設計、導入までを一貫して実施する「HP BladeSystem Optimizedエクスプレスサービス」を開始した。価格は189万円から。従来からあった、機器のセットアップを実施する「Rapid Deployment Pack スタートアップサービス」、「ソフトウェア電話サポートサービス」も継続する。
ハードウエアの強化としては、「詳細は後日説明する」としながらも、今年中にItanium2プロセサを搭載したBladeSystemを発表することを明言した。Itanium2を搭載したブレード・サーバーについては、すでにNECと日立製作所が製品を出荷している。