松下電器産業は10月11日、ジャストシステムのワープロソフト「一太郎」とグラフィックソフト「花子」の販売差し止めを求めた裁判について、上告しないことを決定した。

 同訴訟では、9月30日に一審判決を取り消す判決が言い渡され、ジャストシステムが逆転勝訴していた(関連記事1関連記事2)。

 今回の上告断念について、松下は「判決の中で“ソフトウエアが特許権の侵害品となり得る”という当社の主張が認められた点を評価した。知財高裁の判決を受け入れ、上告を取りやめた」(広報)と、理由を述べる。

 一方、ジャストシステムは、「法的に確定するまではコメントを差し控える」と、上告期間(松下に判決文が届いてから2週間)が過ぎる10月14日までは、静観する構えだ。