米Oracleは10月7日(現地時間),フィンランドInnobaseの買収を発表した。Innobaseは,オープンソースのデータベース・エンジン「InnoDB」を開発し,オープンソース・ソフトウエアとして配布している。InnoDBは,MySQLが主要なエンジンの1つとして採用している。

 米Oracleは「Oracleは昔からLinuxやApacheといったオープンソース・ソフトウエアを支援してきた。OracleはInnoDBの開発を今後も継続し,我々のオープンソース・ソフトウエアへのコミットメントを拡大する。OracleはすでにLinux向けにオープンソースのクラスタ・ファイル・システムを開発し寄付している。我々は将来もさらなる貢献を行う」(米Oracle副社長Charles Rozwat氏)。

 InnoDBとMySQLの契約は来年に更新時期を迎える。OracleではMySQLとの契約を延長するための交渉を行うとしている。

 MySQLは同日「OracleによるInnoDBの買収を歓迎する」とのコメントを発表した。「我々はオープンソース・テクノロジが広く認められたことに喜んでいる。データベース開発者は,MySQLとOracleを同じ環境で使用できる大きな柔軟性を手に入れたことになる」(MySQL CEO Marten Mickos氏)。