マイクロソフトは、Windows Server向けのバックアップ用ソフト「System Center Data Protection Manager(DPM) 2006」を10月7日に発売する。パッケージ単体で販売するほか、まず日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が、同ソフトをプリインストールしたデータバックアップ用のストレージサーバー製品「ProLiant Data Protection Storage Server」(DPSS)を10月下旬に発売する。製品はすべてBTO(受注生産)で販売する。

 DPM 2006は、中小企業や大企業の部門に導入された、中小規模のサーバーに向けた製品。Windows Server 2003が備える「ボリュームシャドー・コピーサービス」の機能を拡張して、新たに開発した。同ソフトを搭載したサーバーが、登録した業務用サーバーのデータを管理下に置き、バックアップや復元作業を一元的に実行できる。OS標準のバックアップ機能よりバックアップ/復元時間を大幅に短縮したほか、バイト単位でデータ差分をバックアップできる点などが特徴だ。価格はソフトを導入するサーバーの数とデータ保全の管理下に置くサーバーの数で決まり、ストレージサーバーが1台、データを保全するサーバーが3台までのCD-ROM版製品で19万2000円。プリインストールのサーバー製品は、米デルやNECなどからも発表される見通しだ。

 HPが発売するProLiant DPSSは、ストレージ容量が1T(テラ)~9Tバイトのモデルまで用意する。価格は1Tバイトモデルで58万円、3Tバイトモデルで128万円からなど。HPはWindows環境でのストレージ製品は2003年から発売しているが、「中小企業や部門サーバーでは、ソリューションの普及率がまだ低い」と見ており、今回の製品で本格的な市場攻略に乗り出す。そのために、パートナーへの販売支援にも本腰を入れる。マイクロソフトやDPM2006対応製品を出すコンピュータアソシエイツと協調し、顧客にデータ保全の重要性を訴求するといったキャンペーンを展開するほか、顧客開拓用の販売ツールも用意するという。

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