アイディ ネットワークスは10月4日,OfficeファイルやPDFファイル,電子メールなどの閲覧や印刷権限などを一元的に管理するソフト「Authentica」シリーズの新版を発表した。同日付けで出荷開始する。

 Authenticaシリーズは,WordやExcelなどのOfficeファイルのアクセスを制限する「Authentica SecureDocuments for Office 2.0」と,電子メールへのアクセスを制限する「同SecureMail 4.0」,PDFファイルへのアクセスを制限する「同SecureDocuments for PDF 4.0」の3製品から成る。

 同製品の最大の特徴は,不正や過失により流失したファイルやメールのアクセス権限をいつでも変更できる点である。仕組みは以下の通り。ファイルやメールの送信者は,データを暗号化し,アクセス権限を設定して受信者に受け渡す。受信者はファイルやメールの閲覧時に,暗号鍵が格納されているAuthenticaポリシー・サーバーにネットワーク経由でアクセスしてデータを復号する。ポリシー・サーバー内で管理している権限を送信者が変更して「閲覧不可」に設定すれば,受信者の手元にあるファイルやメールが閲覧できなくなる。

 制限できる操作は,ファイル/メールの閲覧,印刷,コピー,スクリーン・キャプチャなど。送信者および受信者のPCには専用のクライアント・モジュールをインストールして利用する。価格は,上記3製品ともに450万円(200ユーザー・ライセンス)から。

 同社は,新版の発表を機に販売網を拡充する。これまでAuthenticaシリーズを販売する代理店は製造業を得意とする安川情報システム1社だったが,金融業や官公庁などにも拡販するため,販売代理店として新たにUFJグループのユーフィット,セキュリティ・コンサルティング会社のグローバルセキュリティエキスパート,丸紅ソリューションなどを加えた。

(菅井 光浩=日経システム構築)