KDDIモバイルソリューション商品開発本部商品企画部商品企画2グループの石井匠課長補佐
KDDIモバイルソリューション商品開発本部商品企画部商品企画2グループの石井匠課長補佐
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KDDIの無線LAN型モバイル・セントレックスの構成
KDDIの無線LAN型モバイル・セントレックスの構成
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 10月4日から8日にかけて幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の「CEATEC JAPAN 2005」で,KDDIが無線LANとau携帯電話のデュアル端末を利用するモバイル・セントレックスの概要を初めて正式に公開した。

 同社は,専用の基地局装置を企業内に設置するモバイル・セントレックス・サービス「OFFICE WISE」を既に提供している。同社モバイルソリューション商品開発本部商品企画部商品企画2グループの石井匠課長補佐(写真上)は「OFFICE WISEはその仕組みから,どうしても大規模企業向けの導入がメインとなっている。内線に対する幅広い要望に応えるために,無線LANとau携帯電話のデュアル端末を使った内線ソリューションを投入する」と打ち明ける。投入時期は「早くて来年の上半期になる見込み」(石井課長補佐)。

 無線LANとFOMAのデュアル端末を使う,NTTドコモの「PASSAGE DUPLE」に対する対抗意識もある。「OFFICE WISEでは,プレゼンス管理やアプリケーション連携などが十分ではなかった。それを強化することも目的」(石井課長補佐)。

 今回明らかになったKDDIの無線LAN利用のモバイル・セントレックスは,NTTドコモのPASSAGE DUPLEとほぼ同じ構成(写真下)。企業ユーザーの拠点に,IP-PBXや無線LANアクセス・ポイント,プレゼンス・サーバーを設置する。通話やプレゼンス機能は,端末のBREWアプリを使って実現する。なお端末は「まだ開発の初期段階」(石井課長補佐)として,会場には展示されなかった。

 今回のソリューション・サービスは,PBXベンダーやインテグレータとの協業が不可欠。「当然,各インテグレータとパートナを組むことも検討している」(石井課長補佐)。各社のIP-PBXに対応可能な無線LAN対応プラットフォームも,BREWアプリとしてあらかじめ準備する計画。各IP-PBXの特色を生かしたカスタマイズにも対応する予定という。

 石井課長補佐は「内線ソリューションは,まだまだ幅広いユーザー・ニーズがある。無線LAN型の内線ソリューション以外にも,Push to Talkなどの導入も検討している」と語った。