インターネットイニシアティブ(IIJ)は2005年9月28日,デジタルビデオ信号(DV信号)を圧縮せずにインターネットで配信する「DV over IP技術」を使って,CATV(ケーブルテレビ)事業者を対象に高品質ライブ映像をスペインから配信する実験を行うと発表した。10月3日(日本時間)に,スペインのマドリードで観測される金環日食のライブ映像を配信する。対象となるCATV事業者は,旭川ケーブルテレビ(本社:北海道旭川市)と射水ケーブルネットワーク(本社:富山県新湊市),エルシーブイ(本社:長野県諏訪市),九州テレ・コミュニケーションズ(本社:長崎県佐世保市),シー・ティー・ワイ(本社:三重県四日市市),長崎ケーブルメディア(本社:長崎県長崎市),CTBメディア(本社:大分県別府市)など8社である。CATV各社の加入者は,マドリードからのライブ映像を各社のコミュニティーチャンネルなどを通じてテレビ受像機で視聴できる。

 IIJは,DV over IP技術による高品質映像伝送の実験として7月に,スペースシャトル「ディスカバリー号」からのライブ映像をCATV向けに配信していた。今回の実験は第2弾となり,前回に続き自社開発の計測システムによる受信品質の計測・評価を行う。IIJは今後も実験を行い,高品質映像伝送サービスの早期の商用化を目指す(9月28日発表)。