NTT東日本は9月22日,ADSLサービスのフレッツ・ADSLとFTTHサービスのBフレッツ・ユーザー向けの一部のルーター機器に不具合が発生することを明らかにした。ウイルス対策機能を搭載した機種で,ウイルスの特徴を記したパターン・ファイルが更新できなくなる可能性があるという。

 同社は,送受信するメールや,Webアクセスした際の内容にウイルスが含まれていないかどうかをルーターでチェックするセキュリティ・サービスを「フレッツ・セーフティ」の名称で提供中。対応ルーターは,ネットワークを経由してパターン・ファイルを自動更新する

 ところがウイルスの大量発生に伴い,パターン・ファイルの容量も増大。ルーターに搭載しているメモリーが不足する見通しとなった。今年の11月にはメモリー不足から,パターン・ファイルが更新できなくなる可能性があるという。NTT東日本は容量が不足した時点で,パターン・ファイルの提供を中止する。

 対象となるルーター機器はNTT東日本が販売した「Web Caster GateLock X200」。2002年10月から2004年7月までに2万台を販売した。NTT西日本では扱っていない。現ユーザーには救済措置として最新機種を22カ月間無料でレンタルする。このほかのWeb Cater GateLockシリーズでは現在のところ,メモリーが不足する可能性はないという。東西NTTは今後,フレッツ・セーフティ対応のルーター機器の販売を中止し,レンタル提供のみとする。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション