米Microsoftの内部資料によれば,同社はWindowsの次期メジャー・バージョンであるWindows Vista(開発コード名Longhorn)のほとんどのエディションについて,32ビット版と64ビット(x64)版の両方を用意するか,もしくは1回のインストールで両方のアーキテクチャに対応させるようにする。同社はVistaの製品ラインを,Starter,Home Basic,Home Premium,Professional,Small Business,Enterprise,Ultimate——の7種類(ヨーロッパ市場向けのHome N,Professional Nを加えると9種類)の異なるエディションに分け,搭載機能によって差別化する予定だ(既報)。製品がサポートするプロセッサの数と種類,およびメモリー(RAM)の搭載量もこれらによって異なる。

 ご想像の通り,Starterは最も制約の多いエディションである。同エディションは,1個の32ビット・プロセッサと最大256MバイトのRAMしかサポートしない。画面解像度も1024×768(Windows XP Starter Editionでは800×600)以下に制限される。

 これ以外のエディション,つまり,Home Basic,Home Premium,Home N,Professional,Professional N,Small Business,Enterprise,Ultimate——について,Microsoftは32ビット(x86)と64ビット(x64)の両方のバージョンを出荷するか,もしくは1製品で両方のアーキテクチャをサポートする。サポートするプロセッサの個数は,家庭向けのすべてのエディションが1個,ビジネス向けのエディションとUltimateエディションが2個である。RAMについては,Home BasicとHome Nは32ビットPCおよび64ビットPCのいずれの場合も最大8Gバイト,Home Premiumは最大16Gバイトをサポートするという。残りすべての製品は,32ビット・システムでは物理的に搭載可能な全容量を,x64システムでは128Gバイトまでをサポートする予定だ。もっとも,x64システムの制限はかなり柔軟なので,Microsoftは今後最大サポート容量を増加させる可能性もある。