ACCESSは9月9日,携帯機器向けOSのベンダーである米パームソースを買収すると発表した。12月をめどに,子会社の米アポロ・マージャーをパームソースに吸収合併。パームソースの株式を実質的に100パーセント取得する意向を示した。株式取得に必要な額は約350億円前後とみられる。

 パームソースが開発する「Palm OS」は,米パームやソニーが発売するPDAに搭載されるOSとして国内でも知名度が高い。サムスン電子や京セラなどにもライセンス提供されている。Palm OS搭載端末の出荷台数は3900万台とされる。

 アクセスのねらいは携帯電話用アプリのソリューションを強化すること。パームソースは1月に,携帯向けLinuxの技術を持つ中国チャイナ・モバイルソフトを買収している。携帯向けアプリ・ベンダーであるアクセスがOSも一緒に提供でき,さらにLinux技術にも対応できるようになる。これにより,「通信事業者や端末メーカーからの多様な開発案件に対応できる体制を整えていけるようになり,開発期間の短縮や開発コストの削減も目指せる」(ACCESS広報)とする。