携帯電話向けWebブラウザなどを開発するACCESSと同社の子会社である米アポロ・マージャ・サブは9月9日、米パームソースをアポロ社に吸収合併すると発表した。パームソースは、PDA向けのOS「Palm OS」を開発するソフトウエア・ベンダー。今回の買収によりACCSSSはパームソースを実質的な100%子会社とする。

 パームソースは今年1月に、携帯電話向けのLinuxの開発を行っている中国のチャイナ・モバイルソフトを買収して、Linuxをベースにした新しいPalm OSの開発を進めていた。今回の買収でチャイナ・モバイルのLinux関連技術や以前から実績のあるPalm OS関連技術を獲得し、OSから、PIMソフトやパソコンとの同期ソフト、Webブラウザまでを一括してメーカーに提供できるようにするのが狙いだ。さらに40万人ものPalmの開発者コミュニティを取り込める。

 合併に要する資金は約350億円。今年12月に合併する予定だ。今回の買収は「7月にACCESS側から持ちかけた」(広報部)。アポロ社は今回の合併のために9月2日に設立した合併準備会社である。