米Microsoftは9月7日(米国時間),米ワシントン州レッドモンドで,同社初となるビジネス・サミットを開催した。そこで同社は,中規模のビジネス・ネットワーク環境に対する長期戦略を発表した。同社が2カ月前に発表した中規模環境を対象としたWindows Server Systemのバンドル製品ではなく,開発コード名「Centro」と呼ぶ,新しいサーバー向けのスイート製品を用意するという。

 CentroはLonghorn Server Standard Editionを基に作られ,2007年以降に出荷される見込みだ。Windows Server 2003や同R2をベースにしたCentroは予定されていない。CentroにはOSとしてのLonghorn Serverのほかに,Exchange Server 12,ISA Serverの次期バージョン(または同等のセキュリティ技術)などから構成される。同社がSystem Centerファミリとして開発中の,ソフトウエアやパッチの配布技術なども含まれる。

 Centroは,基本的に,現在のWindows Small Business Server(SBS)のような構成の製品になる。つまり,パッケージに含まれるすべての製品のインストールが統合されており,一連のインストール作業で導入できる。専用の統合管理ツールも付属する。ただ,SBSと違うのは,Centroは複数のサーバー機にまたがってインストールできること,そしてほかのMicrosoft製サーバー製品と簡単に統合できることである。Microsoftは,既存のシステムからCentroに簡単に移行するためのツールも開発している。このようなツールは,SBSには用意されていない。Microsoftは現在,Centroをバンドル販売する予定のハードウエア・メーカーと,Centroの製品構成の詳細について詰めている最中である。

 ところで,Centroという開発コード名の由来は何だろうか。Window Serverグループ,中規模マーケット・ソリューション・ディレクタのSteven Van Roekel氏は,「イタリアのすべての町の中心にある標識に付けられた単語に由来している」という。ちなみに,Microsoftは,Centroの最終的なブランドを後日発表する予定だ。