NEC 執行役員専務兼NECパーソナルプロダクツ社長 片山徹氏
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富士通 経営執行役パーソナルビジネス本部長 山本正己氏
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 過去2年間、回復基調にあった国内パソコン出荷が、ついに今年は過去最高の出荷台数を記録する見通しだ。景気回復を追い風に、各社とも年末商戦での主力となる秋冬モデルの発表を行っている。ここにみられるキーワードはテレビとワイヤレスブロードバンドへの対応だ。

 家庭向けパソコン市場では大きなトレンドの変化が伺える。パソコンとテレビの融合の加速だ。家庭向け市場に強いパソコンメーカー各社は、テレビ機能に差別化のポイントを見いだそうと必死だ。2011年に控える地上デジタル放送への移行で発生するテレビ受像機の買い替え特需の恩恵にあずかろうという戦略も見え隠れする。さらに、ブロードバンド接続環境の普及を受け、インターネットでの動画・音声配信への対応も本格化している。

 また、モバイル環境では、NTTドコモが2006年上期中に携帯電話のデータ通信で下り回線で14Mbpsの通信速度を実現するHSDPAサービスの提供を予定するなど、高速通信環境が急速に整う。デスクトップの置き換えとして利用されがちだったA4サイズ一辺倒のノートパソコン市場で、携帯に向いた軽量モバイルパソコンの存在感が増す可能性が高い。

 CPUの動作周波数向上などによる基本的な処理性能での競争に消費者の関心が薄れつつある今、パソコンはどこに向かうのか。メーカー各社パソコン担当トップに聞いた。

NEC 執行役員専務兼NECパーソナルプロダクツ社長 片山徹氏 インタビュー
「もはやパソコンの映像もテレビに負けない」

富士通 経営執行役パーソナルビジネス本部長 山本正己氏 インタビュー
「ライフスタイルの変化がモバイルPCの普及を促す」