写真●スパムキラー 2006が備えるIE用プラグインの設定画面
写真●スパムキラー 2006が備えるIE用プラグインの設定画面
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 マカフィーは9月6日,個人ユーザー向けセキュリティ製品シリーズの新版「マカフィー2006」を発表した。同シリーズは,(1)ウイルス対策ソフト「ウイルススキャン」,(2)スパム対策ソフト「スパムキラー」,(3)「パーソナルファイアウォールプラス」,(4)個人情報の送信や有害サイトの閲覧を防止する「プライバシーサービス」,(5)以上4製品をまとめた「インターネットセキュリティスイート」---で構成される。ウイルススキャンの新版ではスパイウエア対策機能を,スパムキラーの新版ではフィッシング対策を強化したという。9月20日から順次販売する。

 新版での主な強化ポイントは以下のとおり。まずウイルススキャンの新版では,検知可能なスパイウエアの数を増やすという。「従来は,当社リサーチが確認したスパイウエアのうち,危険度が特に高い200~300個だけを検知対象としていた。ウイルススキャン 2006ではリサーチで確認したものすべてを検知できるようにする」(営業統括本部 コンシューマ/SOHO企画推進部 プロダクトマーケティング担当部長の東栄一氏)

 さらに,スパイウエアをリアルタイムで検知する機能を追加した。具体的には,スパイウエアをハードディスクにコピーしたり,ユーザーが実行したりした時点でスパイウエアを検知してその動作を止める。「旧版や他社製品では,オンデマンドでスキャンをかけないと(ユーザーが手動でスキャンをかけないと),パソコン上にスパイウエアが存在するかどうかをチェックできない」(東氏)

 なお,ウイルススキャンがスパイウエアと判断したプログラムでも,ユーザーが明示的に「信頼する」と設定すれば,それ以降は検知されなくなる。

 ウイルススキャンがスパイウエアを検出すると,どう処理するのかをたずねるウインドウが表示される。ユーザーが「削除」を選択すると,それ以降,同じ種類のスパイウエアについては,ユーザーにたずねることなく自動的に削除するようになる。同社ではこの機能を「スパイウエアの自動削除」と呼ぶ。

 加えてウイルススキャン 2006では,DAT(ウイルス定義ファイル)の更新を毎日(土日・祝祭日を除く)実施する。「企業向け製品では2005年2月から毎日更新しているが,個人向け製品ではウイルススキャン 2006から対応する」(東氏)

 スパムキラー 2006には,フィッシング・サイト(フィッシング目的の偽サイト)へのアクセスを遮断するInternet Explorer(IE)用プラグイン・ソフトが新しく追加される(写真)。

 このプラグイン用に,マカフィーでは「完全に怪しいWebサイト(フィッシング・サイトとして稼働しているサイト)」のURLを収めたブラックリストと,「怪しい可能性のあるWebサイト(フィッシング・サイトとして稼働している可能性があるサイト)」のURLを集めた“グレイリスト”をオンラインで提供する。デフォルト設定では,ブラックリストに含まれるURLへIEでアクセスしようとすると,そのアクセスをブロックしてマカフィーの警告サイトへリダイレクトする。グレイリストに含まれるURLへアクセスした場合には警告ダイアログが表示される。これらのリストは随時更新される。

 価格は,例えばウイルススキャン 2006のパッケージ版が5754円,ダウンロード販売のオンライン版が4095円(ウイルススキャン 2005や他社製品のユーザーに向けた「優待版」はパッケージ版が4179円,オンライン版が3276円)。インターネットセキュリティスイート 2006のパッケージ版は1万794円,優待版のパッケージ価格は7329円(オンライン版の価格は未定)など。オンライン版については,同社サイトなどで購入できる。

 発売日は,例えばウイルススキャン 2006(優待版を含む)のオンライン版が9月20日,パッケージ版が9月23日。インターネットセキュリティスイート 2006のパッケージ版については10月下旬から11月中旬を予定している(オンライン版の発売日は未定)。

◎参考資料
マカフィーが,個人向けセキュリティ対策製品の最新版「マカフィー2006」を発表(プレスリリース)