システム運用サービスを手がけるサンブリッジ アンシスは9月7日から、日本オラクルのデータベース・ソフトに特化した監視・分析ツール「MaxGauge」の出荷を開始する。システムの状態を監視するだけでなく、トラブルが発生した際の原因分析を支援する。同ツールは韓国のソフト・ベンダーであるエクセムが開発。「韓国では、電機メーカーのサムスン電子やLG電子、製鉄業のポスコなど100社ほどに導入実績がある」(エクセムの李菜学ジェネラル・マネジャー)。

 MaxGaugeの最大の特徴は、パフォーマンス劣化に対する分析・チューニング手法である「Oracle Wait Interface(OWI)」に準拠したこと。OWIでは待機イベントを中心に分析することで、パフォーマンス劣化の原因を特定して、必要な個所をチューニングしていく。同ツールは、OWIの作業を円滑に行うための機能を備える。例えば、各種待機イベントの発生状況を1秒間隔で把握できるようにした。

 データベース・ソフトの監視・分析ツールはオラクルや他社ベンダーも提供している。「Oracle Enterprise Manager 10g」などがそうだ。しかし、「それぞれの強みを生かすことで、他社製品と併用が可能」と李ジェネラル・マネジャーは説明する。「Oracle Enterprise Managerはデータベース・ソフト自体の管理に強いが、パフォーマンス劣化の原因究明に関しては、当社製品に及ばない」(同)。

 価格は135万円(1~2プロセサの場合)から。年間の保守費用が製品価格の15%。サンブリッジ アンシスはMaxGaugeに関連した運用サービスなどを含めて、年間で3億円の売り上げを目指す。MaxGaugeはユーザー企業に対してだけでなく、同業他社へも販売する。