松下電工は9月6日、入退室管理とパソコンのログオン管理を統合した情報漏洩対策ソリューションを発表した。松下電工の入退室管理システム「e-SG」と、ソリトンシステムズの認証セキュリティシステム「SmartOn NEO」を組み合わせたソリューションで、今回新たに2つのシステムを連携するためのサーバー装置「情報ブレーカシリーズ アクセスポリス」をソリトンシステムズと共同で開発。10月21日から販売開始する。

 松下電工のe-SGは、非接触のICカードや生体認証(バイオメトリクス認証)などでユーザーの入退室を管理し、不正侵入を防ぐセキュリティシステム。監視カメラを連動させて入退室時の映像を録画することで、仮にICカードが他人の手に渡ったとしても入退室履歴から不正侵入者を特定することができる。ソリトンシステムズのSmartOn NEOは、ICカードを利用してユーザーのパソコンへのログオン認証やアクセス制御などを行うシステム。今年7月までに約30万ライセンスを販売しているという。

 アクセスポリスを介してe-SGの入退室情報とSmartOn NEOのログオン情報のやりとりを行うことで、一枚のICカードで入退室とパソコンのユーザー認証の両方を行うことが可能になる。これにより、例えば室外にパソコンが持ち出された場合も、入室操作履歴のないICカードではパソコンにログオンできなくなるため、内部犯行や盗難によるデータの漏洩を防ぐことができる。松下電工の菊地正浩ビル・システムソリューション事業推進部商品企画開発グループ部長は、「ソリトンシステムズと提携することで、物理的セキュリティと情報セキュリティが融合した、より強固なセキュリティシステムを構築できた」と話す。

 松下電工はアクセスポリス、e-SG、SmartOn NEOの3つを組み合わせたトータルなシステムとして販売する。関連会社である松下インフォメーションシステムズや松下電工エンジニアリングなど4社がパートナーとして共同で販売していく。加えて今後は、関連会社以外のパートナーも開拓する計画だ。販売価格はオープンで、50人程度の規模のオフィスに4つのゲートがある場合で、500万円~800万円。2007年度に100システム、5億円の販売を目指す。

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