SSL-VPN専用機「Citrix Access Gateway」
SSL-VPN専用機「Citrix Access Gateway」
[画像のクリックで拡大表示]

 シトリックスは9月6日,SSL-VPN(secure sockets layer-virtual private network)の専用機「Citrix Access Gateway」の本格出荷を開始したと発表した(写真)。同装置は,同社としては初のハードウエア製品。シン・クライアントの端末にデスクトップ環境を提供するサーバー・ソフト「Citrix Presentation Server」(旧MetaFrame)と連携できる。価格は42万4200円。

 Access Gatewayは,これまでシトリックスが無償で配布していたリモート・アクセス用サーバー・ソフト「Secure Gateway」のハードウエア版に当たる。Secure Gatewayを使うにはサーバー機にインストールが必要であり,こうしたサーバー機の設置やOSの更新に手間がかかった。また,Secure GatewayはPresentation Serverと組み合わせて使うことが前提になっていた。

 今回出荷を始めたAccess Gatewayは,専用機型とすることでOSなどの運用負荷を省いた。また,Access Gatewayを単体で利用した時はVPN(仮想閉域網)専用機として動作するため,必ずしもPresentation Serverは必要ない。さらに,アクセスしてきた端末が実装するOSやソフトウエアの種類,バージョン,動作状況などに応じてアクセス制限をかけるなどのセキュリティ機能が,新たに追加された。

 セキュリティ機能については,オプションのサーバー・ソフト「Citrix Access Gateway Advanced Access Control Option」を追加することで,一段と強化できる。追加される主な機能は,(1)エンドポイント機能と,(2)ポリシー機能の二つ。エンドポイント機能は,ウイルス対策ソフトのパターン・ファイルのバージョン,OSやWebブラウザのパッチ処理済み,端末のMACアドレスやドメインなどをチェックする。ポリシー機能は,エンドポイント機能のチェック結果に基づいて,端末ごと,ユーザーごとに社内リソースの利用を制限できる。

 Access Gateway本体の価格は42万4200円。別途,同時接続数に応じたライセンス料が必要。ライセンス料は,1同時接続当たり1万6800円。Advanced Access Control Optionについても,同時接続数に応じたライセンス料がかかる。これらは1同時接続当たり1万3400円。Access GatewayとAdvanced Access Control Optionをセットで使う場合は,1同時接続当たり2万5400円。11月30日まではキャンペーンを実施。Access Gateway本体と10同時接続ライセンス料を合わせて,計35万円で提供する。