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20年におよぶNTT民営化が一段落,NTT株の政府保有分が下限に

2005/09/06
市嶋 洋平=日経コミュニケーション

 NTT持ち株会社は9月6日午前,東京証券取引所で財務省が売り出したNTT株の買い付けを終了したと発表した。財務省が放出した112万3043株のうち111万6743株を,5日の終値48万3000円でで取得。総額5393億8687万円の買い付けとなった。一部の6300株は一般の投資家が購入した模様。

 現在,NTTの発行済み株式総数は1574万1209株。今回の買い付け完了で,全体の約12%となる192万株をNTTが自社で保有する,いわゆる「金庫株」として抱えている。5日の終値で計算すると9273億円に相当する。NTTは金庫株の扱いについて「市場で売り出すこともあれば,M&A(企業の合併・買収)に活用していくこともある」(第四部門IR室)としている。

 今回の取引で政府側のNTT株の持分は33.7%となり,NTT法(日本電信電話株式会社に関する法律)で定めた,「政府は発行済み株式総数の3分の1以上に当たる株式を保有していなければならない」の条件ぎりぎりとなった。

 政府は85年のNTT民営化とNTT法施行の後,87年からNTT株売り出しを開始。今回下限である3分の1に達したため,現行法の元では新たな株式放出はなくなった。NTTの一連のNTT民営化スキームがひと段落したといえる。

 もっとも完全な民営化には,政府が依然として保有する時価総額約2兆5000億円,33.7%の株式の行方にも注目が集まる。これを売却するにはNTT法の改正が前提となるが,(1)株式市場では,需給バランスの変化によるNTT株式の価格下落,(2)他事業者にとっては,NTT法の改正に伴う規制環境の変化−−といった懸念がある。

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