7回目となる今回は「ベストサービス」でテラスカイの「SkyOnDemand」などのサービスが、「ベストブランド」でSAPジャパンが初めて選出された。クラウドサービスはサイバー攻撃に頻繁に見舞われるようになった。今回もセキュリティを重視して、各社の最新サービスを評価した。

(干場 一彦)


【無料】特別編集版(電子版)を差し上げます 本記事は日経コンピュータ10月17日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。本「特集」の全文は、日経BPストアの【無料】特別編集版(電子版)で、PCやスマートフォンにて、10月23日よりお読みいただけます。なお本号のご購入はバックナンバーをご利用ください。

ベストサービス編
7部門で50サービスを選出

クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門
サイバー攻撃対策への評価を追加

 「ベストサービス」では、企業利用の観点から優れた特徴を備えるクラウドサービスと、そのサービス提供ベンダーを、7部門について選出している。今回は2013年7月末時点で顧客に提供可能なサービスを対象に調査を行った。215社に対して調査への協力を依頼している。

 最初にIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)やPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)を提供する「クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門」の結果を紹介する。同部門では12のベストサービスを選出した()。

表●クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門のベストサービス
[画像のクリックで拡大表示]
表●クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門のベストサービス

 クラウド基盤サービス部門では、ハードリソースやソフトリソースなど9分野47項目の評価を行っている。今回は、サイバー攻撃の深刻化に伴って「ソフトリソース関連」分野で「ウイルス対策ソフトの動作保証」という評価項目を、「セキュリティ関連」分野で「サイバー攻撃に対する24時間365日の監視」という評価項目を追加した。セキュリティ関連分野の配点も前回に比べて2点増やし、14点にした。

 サイバー攻撃に対する24時間365日の監視は、12のベストサービスのうち、10サービスにおいて「標準で可能」と高い水準にあった。クラウド基盤サービス部門では今回、68サービスを評価している。25サービスと全体の約3分の1がサイバー攻撃に対する24時間365日の監視を標準で可能としているが、ベストサービスではほぼ当たり前になっている。

国内実績を伸ばすMSのAzure

 総合スコアが最も高かったサービスは、NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」で69.9だった。前回のスコア69.4から0.5増えている。9分野中8分野で満点を得た。

 NECの「BIGLOBEクラウドホスティング」も69.0と高い総合スコアを獲得した。BIGLOBEクラウドの総合スコアは、前回の67.0から2ポイント増加している。前回、満点を獲得した分野は「ハードリソース」など4分野だったが、今回は6分野で満点を得ており、勢いを感じる。

 日本マイクロソフトの「Windows Azure」は、前回の64.9から今回65.7へ総合スコアを伸ばした。同サービスの総合スコアが伸びた理由の一つは「実績」分野がアマゾン データ サービス ジャパンの「Amazon Web Services(AWS)」と同様に満点となったことである。

 「実績」分野は前回、得点の算出基準を厳しくして、満点を獲得するために以前より多くの法人ユーザー数が必要となるように変更した。Windows Azureの場合、前回は国内の法人ユーザー数が満点を獲得する水準に達しなかった。今回はその課題をクリアしている。


続きは日経コンピュータ10月17日号をお読み下さい。この号のご購入はバックナンバーをご利用ください。