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NC特集2

磁気テープ、まさかの復権

国産の技術革新で「1巻35TB」へ

2013/07/24 日経コンピュータ
出典:2013年7月25日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

データ保存手段として、既に過去の遺物と思われていた「磁気テープ」の生産量が急回復している。ここ数年で急速に大容量化し、主に海外で需要が伸びているためだ。復権の背景には日本のメーカーによる技術革新があった。クラウドやビッグデータでも活用が進む磁気テープの最新動向を解説する。

(中田 敦)


【無料】特別編集版(電子版)を差し上げます 本記事は日経コンピュータ7月25日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。本「特集」の全文は、日経BPストアの【無料】特別編集版(電子版)で、PCやスマートフォンにて、7月31日よりお読みいただけます。なお本号のご購入はバックナンバーをご利用ください。

 磁気テープは、過去の遺物─―。

 データのバックアップやアーカイブ(長期保存)の有力手段である磁気テープのことを、そう思っている読者は少なくないだろう。

 実際、日本国内におけるテープストレージ(テープドライブやカートリッジの自動入れ替え装置)の市場規模は減少し続けている。IDC Japanの調査によれば、2012年の国内テープストレージ市場規模は、前年比15.2%減となる158億8900万円で、少なくとも5年連続で縮小しているという。過去の同様な調査結果を遡ると、市場規模は過去10年間で3分の1以下になった公算が強い。

 しかし海外に目を転じると、磁気テープは意外なほど需要が伸びている。その証拠を、ここでは二つ示そう。まずは数字だ。情報システム分野で使用される「データ記録用磁気テープ」の生産量が、2010年以降、「V字回復」を遂げているのだ。

 以下のグラフは、経済産業省が発表した「磁気録音・録画テープ」を除く「その他の磁気テープ」、つまりデータ記録用磁気テープの年間生産量の推移だ。磁気テープを生産しているのは世界中で日本だけなので、この数字が、データ記録用磁気テープの「世界生産量」となる。

データ記録用磁気テープ生産量
[画像のクリックで拡大表示]

 グラフから分かるように、データ記録用磁気テープの生産量は、2010年以降、3年連続で増加中だ。2000年代後半は横ばいで、2009年に大幅減少したことを踏まえると、まさにV字回復と言える。

 磁気テープ復権の二つ目の証拠は、大規模な導入事例だ。

クラウドでも磁気テープが復権

 2012年11月、米グーグルは同社のデータセンターの内部を「ストリートビュー」で公開し、大規模なテープライブラリーを利用していることを明らかにした。同社のクラウドサービスを利用するユーザーのデータのバックアップに活用している。例えば、ユーザー数が4億人を超える電子メールサービス「Gmail」も対象だ。実際、2011年2月にGmailに障害が発生し、ユーザーのデータが一時消失した際には、磁気テープのバックアップからデータをリストアしている。

 なぜ今、磁気テープが復権しているのか。供給側、需要側にそれぞれ理由が存在する。

 供給側の理由としては、磁気テープの容量が2011年以降、ハードディスクドライブ(HDD)を上回る勢いで増加していることが挙げられる。

 2000年代後半は、磁気テープの「記録密度」(単位面積当たりに記録できるデータ量)が、上がらなくなっていた。それが「磁気テープ離れ」を招いていた。


続きは日経コンピュータ7月25日号をお読み下さい。この号のご購入はバックナンバーをご利用ください。


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