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NC特集

「超高速開発」が日本を救う

サムスンは既に始めている

2012/03/14 日経コンピュータ
出典:2012年3月15日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 「ライバルより先に新商品や新サービスを投入していかなければ勝ち残れない」。超高速開発ツールの登場によって、経営陣のこうした思いにようやく応えられるようになった。「ビジネスルール管理システム(BRMS)」と呼ぶ開発・実行環境がそれだ。

 BRMSを使うと業務ルールを実行するプログラムを自動生成できる。これにより、詳細設計やプログラミング、単体テストの工数をゼロに近づけられる。業務ルールは自然言語などの形でプログラムと分離して管理できるため、システムの肥大化を防ぎやすくなる。システム保守のスピードアップにもつながる。

 まずは韓国企業のスピード経営を支える、知られざるBRMSの威力から紹介しよう。

(井上 英明)

◆韓国企業に見る「威力」
◆「攻守」の両方に効く
◆10倍速で攻める
◆コスト9割減で守る


【無料】サンプル版を差し上げます 本記事は日経コンピュータ3月15日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。本「特集」の全文をお読みいただける【無料】サンプル版を差し上げます。お申込みはこちらでお受けしています。 なお本号のご購入はバックナンバーをご利用ください。

韓国企業に見る「威力」

 日本の電機メーカーが巨額の赤字に沈む中、サムスン電子の勢いが止まらない。2011年12月期の連結売上高は過去最高の165兆ウォン(約11兆5500億円)に達した。営業利益は、液晶テレビなどの価格下落を受けてもなお、16兆2500億ウォン(1兆1375億円)を確保した。

 サムスン電子の好調を象徴するのがスマートフォンだ。主力機種「GALAXY」の2011年10~12月期における販売台数は前四半期に比べ3割増えた。3500万~3700万台を出荷したとみられ、米アップルとシェアトップの争いを繰り広げている。サムスン電子が2011年に韓国で出荷したスマートフォンとタブレット端末は合計で70種類を超える。アップルがiPhone 4SとiPad 2の2種類を出荷したのとは対照的に、画面サイズや付加機能の異なる製品を1週間に1機種以上のペースで矢継ぎ早に追加している計算だ。

 「新技術が常に創出されるデジタル時代においては、スピードが最も重要であり、新しい市場を開拓し続けなければなりません」。自社のWebサイトでこう宣言するサムスン電子は年内に、日本の家電メーカーが尻込みする有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)を使った大型薄型テレビを、他社に先駆け発売する。

スピードの秘訣はBRMSにあり

 韓国企業の強さの原動力がスピードにあるのは周知の通りだ。そのスピードの秘訣の一つに、ビジネスルール管理システム(BRMS)の活用がある。

 典型例が、サムスングループだ。グローバル経営を支える二つの重要システムで、BRMSという「加速装置」を導入している。二つのシステムとは、サムスン電子の工場などで使う生産系システムと、グループ全体で利用するバックエンドの人事・会計システムだ。

 BRMSがなぜ加速装置となるのか。それは、BRMSを導入すると詳細設計やプログラミング、単体テストの工数をほぼゼロに減らせるからだ()。

図●ビジネスルール管理システム(BRMS)の有無による開発期間の比較
新規開発とシステム保守の両方で詳細設計とプログラミング、単体テストの工程がほとんど不要になる
[画像のクリックで拡大表示]

 BRMSは業務ルールを実行するプログラムを自動生成する。人手による詳細設計とプログラミングが不要になり、単体テストの必要はなくなる。業務ルールの可視化も進むため、短縮効果は新規開発だけでなくシステム保守の際にも得ることができる。

 「サムスン電子は全世界にある39カ所の工場で現在、『MES2』と呼ぶ製造実行システムを構築中だ」。サムスン電子のIT戦略に詳しい関係者は、こう明かす。

 MES2は半導体やLEDといった部品素材だけでなく、モバイルや家電といった完成製品の生産にも使う。このMES2の中核にBRMSを導入するというのだ。

 「新製品の設計後、量産に必要な製造プロセスのシステム化をBRMSでこなす。これにより、製造工程の変更スピードが大幅に速まる。その結果、新製品の市場投入スピードが速くなる」と関係者は予測する。主力製品のスマートフォンや有機ELテレビがその恩恵を受けるのは間違いない。


続きは日経コンピュータ3月15日号をお読み下さい。この号のご購入はバックナンバーをご利用ください。


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