日本の情報システム担当者やIT技術者の“学会離れ”が深刻化している。国内最大のIT専門学会である「情報処理学会」は、この10年間で26%に当たる7000人強の会員を失った。そのほとんどが産業界の人材だ。学会の衰えは、産業界の衰退につながりかねない。日本のIT関連学会は、なぜ機能しないのか。その実態に迫った。
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図1●国内最大のIT関連学会である情報処理学会が、ユーザー企業やITベンダーから見放されつつある |
学会は、学者や研究者たちが情報を交換したり、研究成果を論文の形で発表する場。ユーザー企業やITベンダーの実務担当者にとって、学会の論文発表は、本来なら“宝の山”のはずである。ところが国内最大のIT専門学会である「情報処理学会」では、会員の減少に歯止めがかからない。この10年間で26%に当たる7000人強の会員を失い2万人強になったが、その抜けた会員のほとんどは産業界の人材だ。
産業界が学会に見切りをつけると、学者や研究者はますます、現場で起きていることに疎くなる。産業界に影響を及ぼすような調査や提言を生み出しにくくなる。学会の力のなさは、産業界の衰退に直結すると言っても過言ではない。
では、日本のIT関連学会は、どのような状況に置かれ、なぜ機能しないのか。その実態に迫った。
続きは日経コンピュータ2006年1月23日号をお読み下さい。この号のご購入はバックナンバーをご利用ください。